〒689-5665 鳥取県日野郡日南町下石見1829-103「日野川の森林(もり)木材団地」TEL:0859-83-612

構造用LVLの基準強度

 当社で製造している構造用LVLの基準強度は以下の通りです。(平成13年6月12日 国土交通省告示 第1024号より抜粋)

構造用単板積層材の圧縮、引張りおよび曲げの基準強度

曲げヤング係数区分 等級 表示 基準強度(N/mm2)
圧縮 引張り 曲げ
120E 特級 120E-450F 31.2 23.4 39.0
100E 特級 100E-375F 25.8 19.8 32.4
90E 特級 90E-335F 23.4 17.4 28.8
80E 特級 80E-300F 21.0 15.6 25.8
70E 特級 70E-260F 18.0 13.8 22.8
60E 特級 60E-225F 15.6 12.0 19.8
50E 特級 50E-185F -* -* -*

*注: 曲げヤング係数区分50Eは基準強度の改定中

構造用単板積層材のせん断の基準強度

水平せん断性能 基準強度(N/mm2)
45V-38H 3.0
35V-30H 2.4

 

構造用単板積層材のめり込みに対する基準強度

樹種 基準強度(N/mm2)
ヒノキ 7.8
スギ 6.0

  はヒノキLVL

リンク先

LVLの基準強度について詳しくはこちら: 全国LVL協会ホームページ

釘引抜抵抗について

 釘を用いた木材同士あるいは木材と他の材料との接合は木造建築の最も重要な技術の1つです。特に、軸組構法と異なり継手、仕口などの接合方法を持たない枠組壁工法、いわゆる2×4(ツーバイフォー)工法では、釘を用いた部材同士の接合がより大きなウェイトを占めます。したがって、LVLを2×4工法などで使用する際、釘引抜抵抗値を知ることが非常に重要となります。

 次の表と図にスギ無垢乾燥製材(KD材)と当社スギLVLの釘引抜抵抗値を示します。図では●と■のマークが引抜抵抗の平均値を、マークを貫く縦線の上端、下端がそれぞれ最大値と最小値を表しています。

 これらの図表からわかるとおり、板目(LVLでは板面)、柾目(LVLでは積層面)とも、この試験では、LVLがKD材の倍以上の引抜抵抗値を示しています。

 このように、当社LVLは無垢製材と比べても遜色のない釘引抜抵抗値を示し、2×4(ツーバイフォー)工法などに用いるにも適した木質材料であるといえます。

 

参考

日本建築学会、「木質構造設計規準・同解説―許容応力度・許容耐力設計法」、第4版、2006

■釘引抜抵抗試験

スギ無垢KD材と当社スギLVLの比較ー

釘の種類胴部径頭部径長さ材質
CN50ツーバイフォー用太め鉄丸釘 緑塗装 JIS A5508 2.87mm 6.76mm 50.8mm

試験方法:木質構造設計基準 引抜試験方法を参照

項目引抜抵抗値寸法(mm)先穴の有無打ち込み長さ(mm)

平均(N/mm)

最大(N/mm) 最小(N/mm) 標準偏差 変動係数 厚さ 長さ
スギ無垢・KD材 板目 15.8 27.1 10.3 3.4 0.2 45 90 150 無し 35
スギ無垢・KD材 柾目 14.4 23.4 9.4 3.3 0.2 45 90 150 無し 35
スギLVL 板目 38.3 47.6 28.8 4.8 0.1 45 90 150 無し 35
スギLVL 柾目(積層面) 32.7 40.0 22.3 4.9 0.1 45 90 150 無し 35

2010年 当社データ

■参考グラフ

 

注) 本試験結果は当社における試験データであり、製品すべての性能を保証するものではありません。

曲げヤング係数と曲げ強さについて

 事務所、店舗、倉庫、学校など中層の木造建築を建設する際、構造計算により耐震性などを担保した設計を行う必要があります。このような中層木造建築の構造部材にはJAS規格等で曲げヤング係数、曲げ強度等を担保された構造部材を使用する必要があります。LVLはその製造工程の特徴から、ばらつきの少ない曲げ性能の構造部材を製造することができます。

 LVLの製造工程では、ロータリーレースによって丸太を桂剥きして得た単板の曲げヤング係数を、単板一枚ごとに製造ラインの中で測定しています。そして、得られた曲げヤング係数の値により単板を分類したのち、要求性能を満たすために定められた方法で必要枚数の単板を積層接着して製品を製造しています。丸太を薄い(4 mm弱)単板に剥くことによる節等の欠点分散、曲げヤング係数による単板選別といったLVLの製造工程の特徴によって、最終製品の曲げヤング係数や曲げ強度(曲げヤング係数と強い正の相関を持つ)のばらつきを抑えることができます。

 次の図と表に、「ヒノキ芯持ち垂木」と「ヒノキLVL(曲げヤング係数の区分:100E)垂木」の曲げ試験結果の比較を示しています。図では水色と黄色の棒グラフが平均値を、黒の縦棒の上端と下端がそれぞれ最大値と最小値を示しています。「芯持ち垂木」に比べ、「LVL垂木」では明らかに最大値と最小値の差が小さいことがわかります。また、表に示した標準偏差と変動係数からも「芯持ち垂木」に比べ「LVL垂木」では曲げ強度試験結果のばらつきが小さいことが明らかです。

参考

構造用木材の強度試験マニュアル作成委員会編、「構造用木材の強度試験マニュアル」、2011、(財)日本住宅・木材技術センター

 

曲げヤング係数と曲げ強さ―ヒノキ垂木強度比較試験―

試験方法:構造用木材強度試験法に準じて実施

項目曲げヤング係数 (GPa)曲げ強さ (MPa)
平均最大最小標準
偏差
変動
係数
平均最大最小標準
偏差
変動
係数
ヒノキ芯持ち垂木9.9612.716.491.580.1665.7479.3645.6310.390.16
ヒノキ100E LVL垂木10.1410.819.500.450.0458.2866.0950.415.160.09

2011年 当社データ

※試験片寸法 60(t)×60(w)×1280(ℓ)(㎜)
※ヒノキ製材品については、無等級材
※試験結果については、含水率による補正を行っていない。また、たわみ量については変位計にて測定

 

オロチLVLと日本農林規格(JAS規格)

 次に示すJAS規格で定められた規格以上の製品を「株式会社オロチ」の基準として製造を行っています。

構造用LVL

第4条 構造用単板積層材の規格より抜粋(平成25年11月12日改正)

区  分基  準

 

曲げ性能 曲げヤング係数区分 曲げヤング係数
(GPa又は103 N/mm2
曲げ強さ
(MPa又はN/mm2
平均値 下限値 特級
120E 12.0 10.5 45.0
100E 10.0 8.5 37.5
90E 9.0 7.5 33.5
80E 8.0 7.0 30.0
70E 7.0 6.0 26.0
60E 6.0 5.0 22.5
50E 5.0 4.2 18.5
接着の程度 水平せん断区分 せん断強さ(MPa又はN/mm2
縦使い方向 平使い方向
45V-38H 4.5 3.8
35V-30H 3.5 3.0
はく離 JAS基準に準ずる
含水率 平均値が14 %以下
ホルムアルデヒド放散量 表示の区分 平均値 最大値
F☆☆☆☆と表示するもの 0.3 mg/L 0.4 mg/L
接着剤 フェノール樹脂・使用環境B
単板の品質 JAS基準に準ずる
寸法 区分 表示された寸法と測定した寸法との差
厚さ 厚さ
(15 cm以上)
±1.5 mm
厚さ
(15 cm未満)
+1.5 mm、-1.0mm
±1.5 mm
長さ +10 mm、-2.0 mm

  はヒノキLVL

造作用LVL

第3条 造作用単板積層材の規格より抜粋(平成25年11月12日改正)

区  分基     準

 

ホルムアルデヒド放散量 表示の区分 平均値 最大値
F☆☆☆☆と表示するもの 0.3 mg/L 0.4 mg/L
含水率 平均値が14 %以下
寸法 区分 表示された寸法と測定した寸法との差
厚さ ±1.0 mm
±1.0 mm
長さ +制限なし、-1.0 mm

 

リンク先

※日本農林規格の詳細はこちら:単板積層材の日本農林規格

めり込み性能について

 めり込み性能は土台として木材を使用する際に重要となる品質です。LVLは縦使い方向(積層面に垂直方向)のめり込み性能に優れていることが知られており、JAS規格にはA種構造用単板積層材に対してめり込み性能(縦使い方向)の基準が定められています。

 実際にスギ・ヒノキLVLの縦使いに対するめり込み性能を試験した結果を次の表と図に示します。表に示すように平均密度がスギ0.44 g/cm³、ヒノキ0.48 g/cm³の試験片をそれぞれ使用しました。薄いだいだい色がスギLVLを、黄色がヒノキLVLの結果を示しています。図では棒グラフが平均値を、黒い縦の細線は標準偏差を表しています。また、赤い横線は基準強度(スギ:6.0 N/mm²、ヒノキ:7.8 N/mm²)を示しています。スギ、ヒノキとも最小値が基準強度を上回っているのがわかります。

参考:社団法人 日本ツーバイフォー建築協会編「2007年枠組壁工法建築物構造計算指針」、2011、丸善

■ 単板積層材 めり込み試験

― スギLVLとヒノキLVL 縦使い ―

項目加力方向加力方向の辺長5%時のめり込み強度平均密度
(g/cm³)
平均
(N/mm²)
最大
(N/mm²)
最小
(N/mm²)
標準 偏差 変動 係数
スギLVL 縦使い 9.2 10.5 8.0 0.7 0.08 0.44
ヒノキLV 縦使い 11.8 14.3 10.5 1.2 0.10 0.48

試験方法:枠組壁工法建築物構造計算指針を参考

merikomi graph 01

※基準強度は国交省告示に基づく

引用:鳥取県林業試験場との共同研究成果(一部改変)

注) 本試験結果は当社における試験データであり、製品すべての性能を保証するものではありません。